ナノマシンの前にコンピューターの進化について
コンピューターの進化というのは大きく分けて2つの方向性があるといわれています。
①性能の進化
まず一つ目の進化は性能の進化です、コンピューターの性能というのは日々進化していて、色んな事が出来る様になっていますね。
例えば人口知能というのも性能の進化の最先端な話だと思っていただければ分かりやすい話だと思います
②サイズの進化
そしてもう一つの方向性とは何か?と言うと、それはサイズの進化ですね。つまりは大きさの進化と言われています
例えば1940年代に登場した初期のコンピューターは大きな部屋の中に図書館の本棚の様なところに多くの計算機が何個も設置されてた状態だったんですね
その当時のコンピューターの処理能力というか計算能力は現在でいうところの電卓よりも処理能力が低かったと言われています。
それから40年たった1980年代に初めて家庭用のコンピューター(パソコン)が登場するのですが、
その当時に作られたスーパーコンピューターは現代で言うところのスマホよりも処理能力が低かったと言われています
1980年代の家庭用コンピューターと言えばスティーブ・ジョブズが
Macコンピューターを家庭用コンピューターとして売りだした時期です
つい最近も日本がスーパーコンピューターの分野で世界1位の座に返り咲きましたね
京(スーパーコンピューター)
総開発費1,120億円を投じ、2012年6月に完成、同年9月に共用開始。
TOP500で、2011年6月および2011年11月に1位になるが、完成直前の翌2012年6月には2位に、同年11月には3位に後退。この年1位の米Titan(英語版)は開発費が9,700万US$(約76.5億円)で17.59ペタフロップス。 2013年6月に4位、2015年7月に4位となった。また2011年、2012年、2013年、2014年にHPCチャレンジ賞クラス、2013年に日本初となるHPCチャレンジ賞クラス2を受賞。2011年、2012年にゴードン・ベル賞を受賞。2014年、2015年7月、11月にスパコンのランキングGraph500で1位を獲得した
現代では”京”がスーパーコンピューターとして君臨していますが
何年か経ってしまえば手のひらに乗ってしまうようなモバイルコンピュータに負けてしまう時代が必ずやって来るという風に考えられています
ナノマシンはコンピューターの小型化の最先端
そうやって時代が進むにつれどんどんコンピューターは小型化していってるんですが、現代での小型化の最先端ってどんなものなのか気になりますよね?
実はもう僕達の世界では目に見えない世界にまで発展していってます
これはいったい何なのかというと
小型化の技術が結集させて作ったのが”ナノマシン”ていうのがあります
ナノマシンの大きさについて
ナノマシンっていったいどんくらい小さいんだよ!って思う方の為にザックリ説明していきます。
まずは1mは分かりますね、1mを1/1000にしたのが1mmですね
1mmをさらに1/1000にすると1μm(マイクロメートル)ってなります
そしてさらにマイクロメートルを1/1000にしてやっとナノメートルになります(1nm)
1mの10億分の1がナノメートル(nm)に当たります
想像つきにくいと思いますんで身近なもので当てはめると分かりやすいと思います。
例えばキッチンとかで使うラップの厚みは10数マイクロメートルになります、(まだまだマイクロメートルの世界です)
あのラップを十倍以上小さくしたのが”ナノ”の世界になります
例えば人間の体の細胞とかは”マイクロメートル”の世界と言われています。
それよりも小さいモノは何なのか?それは「ウィルス」です。これがナノの世界です。
つまりナノマシンはウィルスと同じ大きさの世界の物と考えてOKです。
ナノマシンの実用化
ではそんなモノが実際に存在しているのか?なんですが実際には2009年に名古屋大学の生田教授って方が光を使って加工して光の力で動くナノマシンを開発しています。
コレ自体は研究途上中です。
実は人間の細胞には絶対存在しているアATP(アデノシン三リン酸)というのがあるのですが、アデノシン三リン酸を動力源として動くナノマシンがが研究されていたり
ジョン・フォン・ノイマンはアインシュタインが認めた天才天才物理学者といえば”アインシュタイン”なのですが「実は本当の天才は自分じゃなくてこの人だ!」と言っていた人物が存在します。その人物がジョン・フォン・ノイマンという人物になり[…]
ATP(アデノシン三リン酸)
アデノシンのリボース(=糖)に3分子の燐酸が付き、2個の高エネルギー燐酸結合をもつ化合物のこと。IUPAC名としては「アデノシン -三リン酸」。一般的には、「adenosine triphosphate」の下線部のアルファベットをとり、短縮形で「ATP(エー・ティー・ピー)」と呼ばれている。
さらには血液から電気を発電する仕組みを研究するナノマシンが開発されていたり、さらにはそれを動力にするナノマシンも研究されてたりします。
ではこうゆうナノマシンが一体なんの為に作られているのか?って思うと思いますがちゃんと社会貢献のために研究されていますね。
主には医療の為に研究されています、例えばナノマシンが実用化に向けてどんどん発展していけば医療界が飛躍的に発展していきます。
例えば日本人の死因を占めている”ガン”があります
現在でも効果の高い抗癌剤というものが存在します。その抗癌剤はガン細胞に到達する前に効果が薄れていってしまうのですが、
さらには他の正常な細胞にも影響を与えてしまい高確率で副作用を発動させてしまいます。
これが現在の抗癌剤の抱える問題でもありますが、実際に発表されたナノマシンの使い方で、
ナノマシンに抗癌剤を載せて抗癌剤がガン細胞に到達した時に抗癌剤を放出する事によって
正常な細胞に影響を最小限に抑える事が可能といわれています。
さらには将来的な話になってくるのですが、健康な人の体に事前にナノマシンを搭載させて走らせておいて、
病原体が検出された時点で自動的に治療を始めてもらう、といった事も可能とされています。
いうなれば常に人間ドックを受けている状態ですね。
現段階では不可能と思える様な”体内病院”と言える様な事が実現可能とまでいわれています。
ナノマシンが抱える危険性
では実際にナノマシンで病原体を処理するためには越えなければならない事があります、それは数です。
一つの例を出すと、例えばインフルエンザに感染したとして最初は一つの病原体だったとしても、次の日にはインフルエンザウィルスは100万個に増殖してるわけです。
となると一つのナノマシンでは到底処理しきれないわけです。
すると必然的にナノマシンの数を作らないといけなくなりますが、この数のナノマシンを作るとなると膨大なコストと労力がかかってしまいます。
実はこれを解決する為にはナノマシン自体に自己複製能力を待たせる事でこの問題は解決出来ると考えられています。
自己複製機能とはどんなものかと言うと、単純に言えば自分自身のコピーを作る能力の事になります。
通常の細胞が細胞分裂する様にナノマシン自体に体内の素材を使ってコピーを作る機能(プログラム)を持たせれば数の問題は解決できますし、
そうすれば1日に100万個のナノマシンを作ることも現実的に可能となってくる訳です。
自己複製機能の危険性
実はこの自己複製機能自体が恐ろしい危険性があるとも指摘されています。
その危険性とは・・それはシステムエラーです
この自己複製機能がシステムエラーを起こして暴走してしまう可能性があります。
具体的にいうとシステムエラーによって際限無く増殖してしまうと人間の体を内側から食い破ってしまう事になります。
自己複製機能は体内の細胞を使って増殖してますので中の細胞が無くなってしまうとやはり外に漏れだしてきます。
そうするとナノマシンと言っても見た目はウィルスと同じ大きさなので空気中に飛散します。
ということは空気中に漂うウィルスと一切なんの変わりはありません。
そうなってしまうとまた違う人がナノマシンを吸い込んでしまって自己複製機能を増殖してしまうとまた同じ状態で事故が起こってしまいます。
そうなってしまうとナノマシン自体が新種のウィルスになってしまうわけです。
そもそもナノマシン自体に特効薬なんて存在しませんし検出できるかどうかも分からないのです。
グレイ・グー問題
さらにはそのナノマシンが悪意をもった人間に扱われてしまったら、人間だけではなく人間が食べる物、
例えば家畜や草や木すべてにおいてナノマシンが食べ尽くして自己複製を繰り返してありとあらゆるものを食べ尽くしてしまう事になってしまいます。
実際にナノマシンが暴走して地球上のありとあらゆるを食べ増殖してしまったら地球上の生命体を食べ尽くすのは数時間で完了するといわれています。
そして自己複製をただただ繰り返すナノマシンが地球上のありとあらゆる食べつくし、
あの青かった地球が灰色のドロドロとした地球になっていくだけの状態になってしまいます。
実はこの灰色のドロドロとした地球の状態をグレイ・グー(Grey goo)と呼ばれていまして、実際の科学者がグレイ・グー問題として警鐘を鳴らしてたりします
ナノマシンが実用化されることで人類を豊かにするのと同時に、将来的に人類を滅ぼすキッカケになるかもしれないという
信じるか信じないかはアナタ次第です。