三重県は本州の関西地方にあり、国内で最も有名で神聖な場所「伊勢神宮」が存在する。今回はそんな三重県にまつわる心霊現象の実話について紹介していこう。
三重県の心霊現象の実話①:中河原海岸(文化村海岸)に潜む者たち
まず最初の三重県の心霊現象の実話は中河原海岸が舞台である。
第二次世界大戦真っただ中の1945年7月28日。
米軍の空襲によって津市は焼け野原となった。
空襲による死者は600人にのぼり、火葬が間に合わなかった36名の遺体は、この中河原海岸に埋められ処理されたそうだ。
また、この空襲から逃れる為、海に飛び込んだ女学生たちが水死したのも中河原海岸だった。
1955年7月28日のこと。
三重県津市立橋北中学校の女子生徒36人が、水泳の授業中に集団で溺死してしまう事故が起きたのだ。
のちにこの事件は“日本最悪の溺死事故”と呼ばれ「橋北中学校水難事件」として、日本中に報道された。
ここで注目してほしいのが、「7月28日」という日付と「36名」という人数である。
・・・お気づきだろうか?
「橋北中学校水難事件」の死亡者数「36名」と、この事件が起きた日付の「7月28日」が見事に一致するのである。
ここまで偶然が重なるのだろうか?この事件の不可解な点はこれだけではない。
事故により36名もの尊い命が亡くなってしまったが、適切な処置のおかげで13名は奇跡的に命が助かった。
しかし、生存者や事故を目撃していた他の生徒の実話の証言によると、単なる不慮の事故でない事が判明した。
【生存者・目撃者の証言】
・黒い塊が一斉に近づいてきた
・黒い影が親友を海の中に引き入れた
・濡れた防空頭巾をかぶった女性がいた
・モンペを着た白い顔の女性が、海底から手を伸ばして生徒を引きずり込んだ
・海の中に防空頭巾をかぶった女性が大勢いた
以上のことから「彼女たちが溺死したこと」と「空襲によって水死した女学生」には何らかの関係があった事がわかる。
事故から8年後には生存者の証言が週刊誌に掲載され、この事件は「戦争によって水死した女学生の霊の仕業」だと言われるようになった。
その後、中河原海岸の近くには空襲や水難事故で命を落としてしまった人々の魂を鎮めるため「海の守りの女神像」と呼ばれる慰霊碑が建立された。
この事件があってから、遊泳禁止区域に指定された中河原海岸だが、それを知らない者が泳いで命を落とす事故が後を絶たないそうだ。
地元では「海の守りの女神像」が血の涙を流すという噂もあり、遊泳禁止となっているにも関わらず、未だに水難事故が起こっている事を悔やんで血の涙を流しているのかもしれない。
三重県の心霊現象の実話②:菰野町 湯の山の廃墟「鶯花荘寮」
続いての三重県の心霊現象の実話は「鶯花荘寮」である。
「菰野町にある、とある廃墟に行った者は必ず事故に遭う。」そう恐れられている廃墟がある。
地元ではかなり有名な心霊スポットで、夏になると多くの若者が面白半分でこの廃墟に肝試しをしに来るそうだ。
湯の山温泉の近くにそびえ立つこの廃墟は、「鶯花荘寮」という名前で、元温泉宿泊施設の職員寮だった建物だ。
【鶯花荘寮で起きるとされる怪奇現象】
①入り口付近には焼け焦げた跡が残っており、夜になるとその焦げ跡から人のような黒い影が立ち上がる
②敷地内にある橋付近には木が生い茂っており、そこで首吊り自殺に使ったと思われるロープが残っており、未だに首を吊っている人影が見えることがある。
③最上階にある一番奥の部屋では、黒い服を着て顔がぐちゃぐちゃの男の霊が現れる。(実際にこの場所では、身元不明の腐乱死体が不良グループの通報によって発見されている)
④訪れた者はのちに必ず事故に遭う
①~③までは、よくある心霊スポットの噂として片づけられるが、④に関しては、実際にこの廃墟を訪れた後に事故に遭った方々のデータがある。
【不慮の事故?のデータ一覧】
・平成11年5月に三重郡に住む男性3名が愛知県にて交通事故に遭う。車両が大破。
・平成11年8月に四日市市に住む男性4人が市内にて、車ごと堤防に転落した。
・平成11年9月に鈴鹿市に住む男性5人が四日市市にて交通事故に遭う。車両が大破。
・平成11年1月に四日市市に住む男性4人が鈴鹿市内にて交通事故に遭う。このうちの4人が重傷を負った。
廃墟に訪れた者がその場所で恐怖体験や、怪奇現象を体験する話は多いが、この廃墟はそれだけに留まらず、廃墟から出た後も訪れた者は事故に遭ってしまうというのだ。
首吊り自殺の形跡が残った樹木や、腐乱死体が実際に発見されていることから「自殺願望」がある者を引き寄せる“負のオーラ”のような物がこの廃墟にはあるのかもしれない。
三重県にまつわる実話心霊スポットの中でもトップクラスの「ヤバい心霊スポット」として地元の人々に恐れられているが、霊感が強い人は近くを通るだけで気分が悪くなるという。
面白半分でも「鶯花荘寮に行ってみたい」などと思ってはいけないだろう。
そう思っている事自体が、もしかしたら霊達に呼び寄せられてしまっているのかもしれないからだ。
“あちら側”に連れて行かれない為にも、単なる都市伝説として、あなたの心に留めておくだけにして欲しい。