UMAは実在するのか?UMAをめぐる都市伝説や本当の噂8選

UMA(ユーマ)」とは、目撃例はあってもその実在が確認されていない生物のことです。

ネッシーツチノコヒバゴンといった例が有名ですね。

中にはかつて「UMA」とされながらも、後にその実在が確認されたものも存在します。

今現在も、その実在が確認されていない「UMA」は数多く存在します。

ここでは「UMAをめぐる噂8選」をご紹介しましょう。

 

1.実在が確認された「UMA」4選

UMA」とは英語の「Unidentified Mysterious Animal」の頭文字を取った略称です。

意味は「未確認の謎の生物」となりますが、これは日本人が作った造語で、英語では「Cryptid(クリプティッド)」と呼称されます。

「UMA」は伝承や目撃例はあってもその実在が確認されていない動物のことですが、中には画像や映像に撮影されているケースもあります。

日本においてはオカルトとして扱われることの多い「UMA」ですが、海外では未確認生物を研究する「Cryptozoology」というれっきとした学問が成立しており、「UMA」が学術研究の対象とされています。

かつてはその存在が伝承や噂に過ぎず、UMAとして認識されながらも、後に個体が捕獲されるなどしてその実在が確認された生物も少なくありません。

その中には、現在の私達には実在が当たり前と思える、意外な動物たちも混ざっています。

果たして、どのような生物が「UMA」として認識されていたのでしょうか?

 

①海の魔物として恐れられた「ダイオウイカ」

北欧の伝承に海に棲まう巨大な怪物「クラーケン」の話があります。

何本もの巨大な触手で船を襲い、破壊して沈めてしまうとされたことから、船乗りたちから「海の魔物」として長く恐れられた存在です。

このクラーケンの正体と思われる生物が「ダイオウイカ」です。

伝承によると、クラーケンは湾曲した触手で船を襲い破壊してしまう魔物とされていましたが、その全容は定かではなく、さまざまな姿で描かれることになりました。

巨大なエビやカニなどの甲殻類や、シーサーペントと呼ばれる架空の巨大ウミヘビやドラゴンに例えられることもありましたが、最も多く描かれたのは大型のタコやイカ=頭足類の姿でした。

伝承によっては「黒い墨を吐いた」とするものもあり、そのことから、「クラーケン」と呼ばれた生物の正体は巨大なイカであるダイオウイカだと考えられたのです。

1861年、フランス海軍の砲艦であったアレクタン号が海上で未知の大型生物と遭遇し、砲撃してその胴体の一部を捕獲します。後に分析によって、これは大型のイカの一部であったことが判明し、ダイオウイカの実在が確認されました。

 

②森の貴婦人と呼ばれた「オカピ」

19世紀後半、アフリカ探検で功績を上げた探検家ヘンリー・モートン・スタンレーはその報告において「まだ発見されていない生物」として「森林ロバ」と呼ばれる未確認の動物について記述しています。

1900年、探検家ハリー・ジョンストンはアフリカ中央部のベルギー領コンゴで先住民族であるピグミー族がウマとシマウマの間の子のような姿をしている動物「オカピ」の毛皮を使っていることを知り、これがスタンレーにあった「森林ロバ」であると考え、毛皮を本国イギリスへ送ります。

当初、ジョンストンの発見は誤解され、「オカピ」はシマウマの亜種として認識されましたが、後に捕獲されたものが研究の結果、ウマやシマウマではなく、キリンに近い種類の動物であることが判明、その実在が確認されました。

 

③黒いブタの怪物と間違えられた「コビトカバ」

アフリカのギニア周辺に伝わる古い伝承に、「ニベクヴェ」という名の黒いブタの怪物の話があります。

「ニベクヴェ」は人間や他の動物を殺戮する魔物として恐れられていました。

19世中頃にアメリカの科学者サミュエル・ジョージ・モートンによって極小サイズのカバの存在が発見されましたが、学会のメンバーの多くは、それを独立した種ではなく、単なる奇形のカバとして否定しました。

1913年にドイツの動物商人カール・ハーゲンベックが生きたコビトカバを捕獲することに成功し、ようやくそれがカバとは独立した固有の種であることが認められ、「コビトカバ」の実在が確認されました。

ハーゲンベックは、現地に伝承される「ニベクヴェ」の正体は「コビトカバ」であると考えたとされています。

 

④今でも大きなネコと誤解される「ジャイアントパンダ」

かつて中国四川省からネパール、インド北東部にかけて生息する「パンダ」と呼ばれていた野生動物が存在していました。

中国ではこの動物がネコにも似ていることから「熊猫」(シュンマオ)と呼称されていました。

1869年にフランス人宣教師アルマン・ダヴィドが、欧米人として初めて、「白黒のクマのような動物の毛皮」を発見、その動物は「パンダ」が成長して大きくなった姿だと信じられていたことから「大熊猫」(ターシュンマオ)と呼ばれており、それを受けて欧米では「ジャイアントパンダ」と呼ばれることになりました。

それまで「パンダ」とされてきた動物は「レッサーパンダ」と呼称されるようになります。

中国には、ジャイアントパンダは金属を食う動物という伝承がありましたが、これはパンダの主食である笹=竹が矢の原料であることから生じた誤解であるとされています。

現在でも、現地の人々の中にはジャイアントパンダがネコの仲間だと考える人が少なからずいると言われます。

ちなみに、このジャイアントパンダと前述のオカピ、コビトカバをあわせ「世界三大珍獣」と呼ばれます。

 

2.いまだ実在が確認されないUMA4選

以上の通り、最初は「UMA」として扱われていた生物が後に実在が確認されるというケースは少なくありません。

しかし、一般に「UMA」と言えば、あくまで”未確認生物”という印象の方が強いことは間違いないでしょう。

今なお、存在の確認されない「UMA」の噂話は増え続けているのです。

それでは、近年注目度の高い「UMA」について、ご紹介しましょう。

 

①現代に生きる首長竜「モケーレ・ムベンベ」

モケーレ・ムベンベは、アフリカ中央部に位置するコンゴ共和国を中心に広がる赤道直下の熱帯雨林に生息すると言われるUMAです。

現地のピグミー族に伝わる伝承や、数々の目撃例から、その生物は象ほどの体格と長いクビ、そして尾を持つ四足の恐竜のような姿をしていると推察されます。

その姿は中生代のジュラ紀後期(約1億4500万年前)に棲息していたブラキオサウルスなどの首長竜に酷似しており、中生代の恐竜の子孫であるという説から「コンゴドラゴン」と呼ばれることもあります。

ピグミーの言葉である「モケーレ・ムベンベ」には複数の意味があり、人間より巨大な恐ろしい獣や動物全般を「モケーレ・ムベンベ」という単語で表す場合もあります。

 

②巨大ミミズ「モンゴリアンデスワーム」

モンゴリアンデスワームモンゴルの砂漠に棲息するとされる危険なUMAです。

まるで家畜の腸に見えることから、モンゴルでは「腸虫」とも呼ばれています。

巨大なミミズを彷彿とさせる姿で、体長は1.5m、体重9kgに達するものも存在すると言われています。

見た目によらずその動きは俊敏で、敵に対してはまるでコブラのように鎌首を持ち上げ飛びかかって襲いかかります。

毒性のある植物を好み、その致死性の毒物を体内に取り込んで獲物に吹きかけ、捕食するとされます。

1800年代にロシアの調査隊がモンゴリアンデスワームの存在を確認するも、数百人の死者を出したという話が伝わっていますが、モンゴリアンデスワームに関する国際的な調査が活発になったのは、ソ連崩壊後の話です。

1990年にはチェコの、2005年にはイギリスの研究チームが現地調査を行い、多数の目撃談を収集しましたが、実際の個体を発見・捕獲するには至っていません。

 

③家畜の血を吸う獣「チュパカブラ」

1990年代半ばからその存在が噂されるようになった、新しいUMAの一種で、プエルトリコを始め、南米中心に目撃例が確認され、その一部は北米に及んでいます。

スペイン語で「ヤギの血を吸うもの」という意味を持つ「チュパカブラ(Chupacabra)」という名前が指し示す通り、このUMAによって家畜に被害を受けたとする報告は1000件以上が確認されています。

身長は1.8mほどで、全身に毛が生え赤く大きな目と背中に生えたトゲと牙が特徴とされます。

家畜や人間を獲物とし、飛びかかって牙による2列4箇所の傷痕を残します。

1995年に初めて目撃された時点では人間のように直立して二足歩行するとされていましたが、2000年代以降犬のような姿で4足歩行するという説が大半を占め、その明確な姿も明らかになっていません。

目撃例が多く、映像も存在しますが、その一部が偽造であったことが発覚しており、チュパカブラの実在を示す確たる証拠は今なお発見されていません。

 

④巨大な人型生物「ニンゲン・ヒトガタ」

北氷洋および南氷洋で操業中の捕鯨調査船によって発見されたUMAです。

体長は20メートル以上、白くてつるつるとした肌を持つ巨大な人の形に似たシルエットを持ち、南極で観測されたものは「ニンゲン」、北極の目撃例は「ヒトガタ」と呼ばれるとされています。

2000年代半ば以降、日本のネット匿名掲示板を中心に話が広がったことから、日本発祥のネットロア(都市伝説)であるする説が有力ですが、実はその目撃例は1950年代までさかのぼる事ができます。

近年でも、アフリカのナミビア西海岸スウェーデン沖での目撃例があり、単に日本だけの都市伝説とも言い切れないのも事実です。

巨大な異臭を放つ肉塊が漂着する事例が古くから報告されており、1962年にアメリカの動物学者アイヴァン・サンダーソンによって「グロブスター」(グロテスク・ブロブ・モンスターの略称)と名付けられていますが、このグロブスターの正体がニンゲン・ヒトガタであるとする説も存在します。

 

まとめ

現在、地球上に存在する生物のうち、その実在が確認されているのは約175万種ですが、未発見の生物を含めると500万種から3000万種におよぶとも言われています。

今は荒唐無稽な噂にしか聞こえないUMAの話も、将来は誰もが知っている当たり前の生き物になっている可能性は十分に考えられます。

今後、どんな新発見の生物が現れるか、愉しみですね。

 

 

 

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